君に届け(強制)

注:古泉が変です。

古泉「あなたが好きです」
キョン「そりゃどうも」
古泉「反応薄いですね」
キョン「俺もおまえのことは嫌いとは思ってないぞ」
古泉「あの……友人としてじゃないですよ? I love youのほうですよ?」
キョン「分かってるが、あえてスルーしたんだ。その辺察して流してくれ」
古泉「僕は真剣です。この熱い想いを受け止めてください」
キョン「それ無理」
古泉「ひどっ」

キョン「俺にそう言う趣味はない」
古泉「僕もないです」
キョン「はあ? じゃあなんださっきの告白は。ドッキリ?」
古泉「だってしょうがないじゃないですか。あなたを好きになったら、よりによってお互いに男だったんです」
キョン「あー、つまり好きになったのが偶然男だったと」
古泉「そう言うことです。性別なんて些細なことですよ。無視できるレベル」
キョン「そうか。だが俺は無理だ、諦めてくれ。友人関係は続行してやるから、それで手を打て。ただし俺の周囲半径5メートル圏内に入るな」
古泉「その条件のどこが友人関係続行なんですか。どうしてそんな冷たいんです。どうしてダメなんですか」
キョン「おまえのことはどうがんばってもLIKE止まりだ。俺に性別の壁は越えられないし、よってLOVEもない」
古泉「ヤってみなきゃ分からないじゃないですか。ヤる前から諦めないでください」
キョン「妙なところをカタカナにするな。おまえとすることなど何もない」

古泉「いったい僕の何が不満なのですか。美形でスタイル抜群、成績優秀スポーツ万能、しかも今なら機関の命令により、あなたにはほぼ絶対服従というオプション付きです。貯まったバイト代だって貢げます。こんな贅沢な物件まずありません。今すぐゲットしないと後悔しますよ」
キョン「おまえはどっかの通販番組か。豪華特典付きだろうが男は却下だ。胸ないし」
古泉「貧乳はステータスです」
キョン「お前のは貧乳とは言わん」
古泉「おや、何故です? これだけ平らな胸なら貧乳にカテゴライズしても問題ないはずです」
キョン「おまえの理論だと男は全員貧乳になっちまうだろうが。同じ胸でも男女じゃ完全に別物だ。越前リョーマとコンバット越前ぐらい違う」
古泉「そこまで言うなら確かめてくださいよ。僕、脱いだらすごいんですよ? あなたでもどうにかなっちゃいますよ」
キョン「どうにもならんわ……ってやめろ! 脱ぐな! 夏におまえの水着とか見てるんだし改めて見る必要はない」
古泉「そういえばそうでしたね。どうです、そのときムラムラしませんでしたか?」
キョン「まったく。全然。これっぽっちも」
古泉「この若さでそれは……枯れてるんですか?」
キョン「そうじゃねえ!!」

キョン「お前と話してると頭痛がしてくる」
古泉「それはいけませんね。ここにバファリンがあるのでどうぞ。半分は僕の優しさでできてますからよく効きますよ」
キョン「そんないかがわしい物は飲まん」
古泉「僕はあなたのなら喜んで飲みますけどね」
キョン「ああそーかい」
古泉「ええ、優しさだけでなく、あなたの精え」バシーン!!
キョン「言わせねえよ!!」

キョン「今日のおまえはおかしい」
古泉「あなたの魅力に狂わされているんです」
キョン「グラウンド10周ぐらいして頭冷やせ。その間に俺は帰る」
古泉「僕の生足体操着が見たいと」
キョン「なんでそうなる」
古泉「足を撫でるぐらいはいいですけど、それ以上は僕の家に帰ってからですよ?」
キョン「誰が撫でるか、人を変態にするな。おまえの家にも行かないからな」
古泉「僕は一人暮らしですから、何の遠慮もいりません。間違いだって起こし放題です。むしろ起こしまくってください」
キョン「間違っているのは俺じゃない、おまえの方だ」(c)ルルーシュ

古泉「こんなこともあろうかと、最近防音対策ばっちりの部屋に引っ越したんです。あなたの中の獣が目を覚ましても大丈夫です。僕も声をガマンでき」
キョン「人の話を聞け! そして黙れ! おまえの耳と口は故障中か!? 殴れば直るのか!? むしろ殴らせろ!」
古泉「あ、やっ! い、痛くしないで。優しくしてください……っ」
キョン「気色悪いリアクションすんな!」
古泉「耳と口は舐めておけば直りますよ。だから、ね?」
キョン「舐めない。舐めないから顔近づけんな。自分のツバでもつけてろ」
古泉「えっ……あなたにつけていいんですか?」
キョン「長門のハードカバーって武器になるよな」

キョン「さっきから聞いてると、おまえは言い様は……、その、なんだ、俺に……どうこうされたいってのか?」
古泉「えっ、そ、その……そのような話はちょっと……。僕達まだキスもしてないですし」
キョン「この先もしねえよ。さっきまで危険な発言を連発してたヤツが何突然カマトトぶってんだ」
古泉「あなたに荒々しくすべてを奪われてしまいたい。むしろ今すぐ襲ってほs」
キョン「今度はあからさますぎだこの野郎! 何でも遠回しなお前はどこ行った!?」
古泉「つまりそちらのポジションに不満があるのですね? 困りましたね……僕としてはあなたにあんなことやこんなことをされまくりたいのです。考え直してもらえませんか。この通りです」
キョン「俺の発言からなんでそんな解釈になるのか理解に苦しむ。おまえは自分の存在から考え直せ。もう帰るぞ」
古泉「……仕方ないですね、もう下校時刻ですし。続きは明日にします」
キョン「続かんでいい。寝たら忘れろ、忘れてくれ。俺も忘れる」

古泉「……無理、ですよ」
キョン「あ?」
古泉「忘れられないし、忘れたくありません」
キョン「…………そーかよ」

古泉「あの……」
キョン「なんだ。帰るぞ」
古泉「……手つないでいいですか」
キョン「灰色空間に興味はない」
古泉「閉鎖空間は発生していません」

キョン「あのな……」
古泉「部室を出るまででいいですから」
キョン「5歩もないぞ」
古泉「いいんです」
キョン「……」

キョン「…………ほれ」
古泉「……」ギュ

ガチャ……バタン

古泉「ありがとうございました………もう、手を」
キョン「……中間テスト」
古泉「え?」
キョン「数学で分からんところがある。明日教えろ。そしたら階段まで延長してやる」
古泉「……はいっ!」

帰り道----

キョン「おまえのその変態的なアプローチはどうにかならんのか」
古泉「変態だなんてそんな……」
キョン「なんでそこで照れる? 褒めてないぞ?」
古泉「あなたのことを想うと、いろいろブレーキがきかなくなってしまうんです」
キョン「ああそうかい……」

キョン(はあ、もうちょっと常識的だったら俺だって少しは……)ブツブツ

古泉「えっ、なんですか?」
キョン「なんでもねえ!!」


ガチ受けな古泉ってどうだろうと思ってやってみたんですが……。