なかよしLv.99

仲良し←この絵から作ったネタ。ガチ友情だったらってハナシ。ちょっと長い。

古泉「高いシャンプーって、やはり効き目があるものなんですね」
キョン「そうなのか?」
古泉「先日薬局へ行ったとき、試供品をいただきまして。夕べ試しに使ってみたら、髪がさらさらになってびっくりしました」
キョン「へえ……おお、すげえ。マジでさらさらっつーか、むしろツルツルだな」
古泉「とはいえ、替えたいとまでは思わないんですけどね」
キョン「まあそうだよな。そこまでこだわりねえよな」
古泉「ええ。……あなたの髪ってちょっと硬めですね?」
キョン「ああ、なんか家系らしいんだ。妹の髪もけっこうクセが強くてな。そういうお前は……んー、細いというか猫っ毛というか……将来ハゲそうだな」
古泉「不吉なこと言わないでください。そういうあなたこそ、ほら、おでこ広いですし、生え際が心配ですよ?」
キョン「気のせいだ気のせいっ!」

谷口「おまえらぁぁぁ―――――――!!」

キョン「なんだ谷口」
古泉「どうされました?」

谷口「なんだじゃねぇ! 昼休みの廊下で何やってんだ!? あーあ、信じたくはなかったが……あの噂マジだったのかよ」
キョン「噂?」
谷口「おまえらホモで付き合ってんだろ?」

キョン・古泉「「はぁっ!?」」

キョン「冗談だとしても全米が凍り付くぐらいつまらんぞ谷口。何が悲しくて俺が男と付き合うんだ。俺は超完全にオーソドックスなヘテロタイプだぞ。前言撤回しろ」
古泉「世の中にはそのような嗜好をお持ちの方はいらっしゃいますし、社会として受け入れるべきと思っていますが、僕自身はそのような性的嗜好は持ち合わせていませんよ」

谷口「おまえら真顔でとぼけてんのか? お、男同士でそんなくっついて、いちゃいちゃしやがって。街のバカップルより恥ずかしい光景だぜ!」
キョン「へっ……? そうか? 普通だろこれぐらい、なあ?」
古泉「ええ、特に問題があったとは思えませんが……」

谷口「いやいやいや、男同士でそんな顔近づけたり、髪いじくりあったりしねえだろ? じゃあキョン、同じこと俺にするか? しねえよな?」
キョン「するわけないだろ。なんでおまえなんかに、気色悪い」
谷口「じゃあおまえらのやってることは何だっつーんだ!」

キョン「あー……ほら、俺らの場合仲良しだし」
谷口「はい?」
古泉「ええ、仲良しですからこれぐらい普通ですよ」
谷口「はい??」

谷口「仲良しって……つまりお前らそれでオトモダチってか?」
キョン「改めて確認すると変な気分だが……そうだな、それでいいんじゃないか?」
古泉「そうですね……あまりピンと来ませんが、友人という表現が妥当かと」

キョン「あのな谷口。仮に俺にそんな趣味があり、何を血迷ったか胡散臭くうざったいこいつと付き合っていたとしよう」
古泉「失礼ですね。僕はあなたのような冴えない顔の男より、きれいなお姉さんが大好きです」
キョン「当然だ、俺もそうだ。仮にそうだったとしてもだ、俺なら絶対バレないようにするぜ。同性カップルってのはいろいろ厄介ごとが多そうだからな。人前で…よっ、と、…こんなことはまずやらんね」
古泉「あは、ちょっと。くすぐったいですからっ」

谷口「いや、そりゃ……たしかに、そうかもしれねえがよ……」
キョン「だろ? だから俺たちは違うっての」

谷口「わかったよ、そう言うことにしとくぜ。ただな、おまえらこの調子だと、この先も誤解を受け続けるぞ」
キョン「べつに構わん。そう思いたいヤツは勝手にそう思ってりゃいいんだ」
谷口「いいのかよ……」

キョン「こんなことで周りを気にする意味なんてないだろ。俺たちが分かってればいいのさ」
古泉「そういうことです……おっと、そろそろ休み時間も終わりですね。ではまた放課後に」
キョン「おう……あ、ちょっと待て。耳貸せ」
古泉「なんですか?」

キョン「……?」ボソボソ
古泉「……。……!?」コソコソ
キョン「…。……!」ヒソヒソ

谷口「やっぱりあやしいぜ………」

ハルヒ「ちょっと、邪魔よ。教室に入れないわ」
谷口「あ、わりぃ……って、あー涼宮」
ハルヒ「なによ。早くどきなさい」
谷口「なあ、おまえの団の男子って……仲いいよな?」
ハルヒ「いきなり何の話?」
谷口「その……あいつら男同士にしちゃ、距離が近いっつーか、スキンシップ多すぎねえ?」
ハルヒ「そうかしら? あれぐらい、あたしだってみくるちゃんや有希にやるわよ」
谷口「いや、そりゃ女子はやるよな、女子は。けど男の場合はさ……」

ハルヒ「男同士だってべつにいいじゃない。団員同士の仲がいいのは団長として喜ばしいわ。あの二人の仲がいいとあんたに不都合でもあるわけ?」
谷口「いや不都合って言うかさ……」
ハルヒ「さっきから何が言いたいのよ…………あ。まさかあんた……、そういうこと?」
谷口「な、なんだよ?」
ハルヒ「ふうん、なるほどねえ。……あ、キョン」
キョン「おう、ハルヒ。なんだ? もう授業始まるぞ」
ハルヒ「あんた谷口に気をつけた方がいいわよ。あんたか古泉くんに気があるみたいだから」
谷口「はあぁっ!?」

キョン「……谷口、さっきのはそう言う下心があったからってわけか? 俺達の仲がいいのが気に入らんと……」
谷口「まてまてまて!! なんでそうなる!?」
キョン「どっちが目当てか知らんが、俺も古泉もそっちの気は、これっぽっちも!ニュートリノの質量ほども!!ないからな。悪いが諦めてくれ。しかし美少女ランクなんぞ作ってたおまえが……ああ、バイなのか」
谷口「違う! 違うぞ! 勝手に納得するな!!」

キョン「面食いなおまえだから俺狙いって事はなさそうだな。古泉にアタックするなら止めはしないが、あいつは優男に見えてめっちゃ強いぞ? グリーンベレーが泣きながら土下座で許しを請うレベルだ。笑顔でアバラを全部折られるぐらいの覚悟で行けよ」
谷口「ちょっとちょっと、なんかすごい怖い話になってるんだけど!?」
ハルヒ「安心なさいキョン。団員に無粋なマネをする輩は、まずこのあたしが容赦しないわ」
キョン「おっ、団長様は頼もしいな。……まあ、その、なんだ、谷口。おまえがソッチの人間でも、友達ではいてやるよ」
谷口「だから違うっつってんだろうがよ―――――――!!」

国木田「谷口、僕もその気はないからよろしくね」
谷口「ちょ、国木田ぁぁぁぁぁぁ!!」


谷口とばっちり。